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002・熊本地震の現場から。

YMCA益城ボランティアセンターで熊本地震について話を効うかがう様子

発災直後1,500人を超える方々が避難されていた益城町総合体育館。2016年09月30日現在も約200人の方々が避難を余儀なくされていました。避難所の運営をされているYMCAの秋寄(あきよせ)さんへお話をうかがいました。

《 話し手 》: 公益財団法人熊本YMCA 災害対策本部 YMCA益城ボランティアセンター長・企画部長 秋寄 光輝さん

「パニック状態の中、 様々なボランティア団体の 対応に苦労しました。」

発災後は、本当にいろいろなボランティア団体が来られて、とても良い団体もいらっしゃれば、ここで活動しているように写真だけ撮って募金を集めようとするような団体もいました。他の避難所から聞いた話では後日、請求書が送られてくる団体もいたとか。
ボランティア団体の受け入れは、事前連絡があるかどうか、自分たちの考えを押し付けないかなど、私たちが感じたルールにのっとって判断していますけど、当時は本当にパニック状態でした。
こういうところのスタッフって研修などをやってはいるんですけど、実際に起こったらやっぱり素人なんです。
「支援」って、今ここで困っていることをサポートしてくれることであって、ボランティアのみなさんがやりたいことをやる場所ではないんですよね。

「支援する側とされる側、 それぞれにとっての タイミングが重要なんです。」

おむつがいっぱい届いたことがあって。でも、ここにいる1500人の避難者のうち、おむつを使う人がどれくらいいるのかを考えると、何千個という数のおむつはどう考えても多いですよね。保管だけでものすごいスペースとってしまう。
本来ならそこに避難者の方のスペースを作れるところを倉庫として使わなければならない。送っていただいた方々の善意はすごく有難いんだけど、それを受け入れてしまうことで現場では逆に混乱してしまう。
ボランティアって受け入れる側もする側も、タイミングがすごく難しいんですよね。そこを考えないと、結果的に支援した人たちの気持ちを無駄にしてしまうことになる。

「地元の人間だからこそ、今どこに何が必要か判断できるんです。」

ここで活動しているスタッフは自分も含め、半分以上がここの地元の人間なんですが、地元だからこそ、今どこに何が必要かっていうことを判断できるというのは大きいんです。そして、それはどこの誰から入る情報かで判断することにもつながります。
この「5日で5000枚の約束。」プロジェクトのことは町の方、役所の方から紹介していただきました。しかも、地元の畳店の方が動いてくださったのはすごく信頼できました。私たちが最短で判断できる、きちんとした信頼できるルートで活動にきてくださった。だから、すごく安心して任せられたわけです。
いざ受け入れるにあたっても使用後の畳の処分の話も最初にしてくださって。こちらとしては「最初」と「最後」を提示してもらうこともすごくありがたい。現場では、後から確認することも、毎日の混沌とした状況の中ではすごく大変な作業なので。

「避難所に畳がなかったら、避難者の体調は変わっていたと思います。」

益城という町は、高齢者の方が多く、家に畳がある方もすごく多いんです。畳を敷かせていただけなかったら、きっと避難者の体調は変わっていたと思います。
この長い期間、体育館の固い板間の上に毛布1枚敷いて過ごさなくてはならないのと、畳があるのとではものすごい「差」だと思いますね。
段ボールベッドももちろんありがたかったんですが、普段寝たことのない固さにはなかなか馴染めない人も多かったようです。
今6ヶ月が経とうとしていますが、もし畳がなくて、体育館の板間で5か月以上生活してください、という状況だったらと思うと、ちょっと想像できないですね。

(対談:2016年09月)

地震後の益城町にある避難所の様子

▲地震後の益城町にある避難所の様子。